8 月6日(土)、「配偶者」にフォーカスした相続対策について研修会を開催しましたので、ご報告させて頂きます。弁護士の向原栄大朗氏税理士の髙島聖也氏による台本なしのトークライブ形式です。オンラインと会場のハイブリッド開催でしたが、濃密かつ軽妙なお二人の見事な掛け合いにすっかり引き込まれた2時間となりました。

 

まず相続対策の基本を押さえ、配偶者をいかにして守るか。「配偶者居住権」「遺言」「家族信託」の3つを軸にした展開で始まりました。
子供がいない夫婦で残った配偶者と本家、後妻という立場で先妻の子が対峙した判例を紐解きながら、配偶者短期居住権創設のいきさつが示されます。
配偶者居住権についてもその取得方法や設定時の注意点にふれ、二次相続を考慮した遺産分割シミュレーションや他の方法との比較など、税務法務それぞれの観点から検証がなされました。
 

続いて遺言について相続手続きの流れを変えてしまうとして、失敗事例を紹介。
税理士の髙島氏は、自筆証書遺言から公正証書遺言に至るまでのプロセスを明快にした上で、リスクマネジメントとしての専門家の役割を訴える一方で、弁護士の向原先生の問いかけに応じる形で非弁行為について大変興味深いやり取りが交わされました。

 

家族信託は実際に向原氏と髙島氏のお二人が組成した案件を例に解説頂きました。
受託しないケースや意思能力について裁判所によって判断が分かれるケースなど、さすがに実務をしっかりとされている先生方だけにとても説得力がありました。

 

最後に報酬のもらい方についても開示していただくなど、実践的で役に立つお話しを最後までテンポ良く聴かせて頂きました。
そして一つの事例を法務と税務の両面から伺うことができるだけで、これほど多くの発見があるとは思いもよりませんでした。
アンケート結果からも、「レジュメにない内容が次々と飛び出して非常に良かった」「対話型のセミナーでわかりやすかった」「他の士業の先生同士で企画して欲しい」など高評価を頂きました。
向原先生、髙島先生の共働により作成されたレジュメはボリューム満点でしたが、トークライブは満点以上でした。有り難うございました!
暑さに圧倒されるような日でありながら会場で、オンラインでご参加頂いた皆様、おかげさまでとても有意義な時間を共有することができましたね。有り難うございました!!

おかげさまで第9期結びの一番となる素晴らしい研修会となりました。
またお会いしましょう!有り難うございました。