12月9日(土)今年フィナーレとなる第16回特別研修会を開催いたしました。
テーマは「どうする?! デジタル遺品・デジタル遺産〜スッキリしたい「もしもの備え」〜 」
マインズ役員で弁護士の向原栄大朗氏による基調講演を皮切りに、トークセッションへという展開。
デジタル遺品・遺産というテーマをここまで詳細を明らかにする試みは他で見当たらないのでは。大変画期的な研修会となったことをご報告させて頂きます。

基調講演タイトルは「デジタル遺品・デジタル遺産とは何か?その取り扱い」。
事前の打合せでのこと。
トークセッションモデレーターをお願いした弁護士(元裁判官・元公証人)の野島香苗氏より、ネットでは「デジタル遺品」「デジタル遺産」が混在しているが、我々は違いを認識した上で論じるべきでは?との発議があり、基調講演に十分活かされました。その点、参加者にとっては大変クリアな講演になったと思います。

また、あらゆるデジタル遺産を列記し、その法的性質を明らかにし、遺族(相続人)本人(被相続人)のどの立場で何をすべきか、明解に語られており「全員が当事者として問題を共通理解した」と言って良い講演でした。

続いては同じくマインズ役員で司法書士の橋本雅文氏を交えてのトークセッション。
「遺言執行者との関連性」「任意後見の有用性」「遺言のありかた」「エンディングノートの活用」など、デジタル終活というべき実務レベルでの話題に納得感満載で引き込まれます。
法律家として「デジタル分野は曖昧になりがち、どういう法律行為に該当するか法的な条文に落とし込めるか意識すべき」という深い意見も聞かれました。
また「法律と実際使われている用語との乖離がみられるなど、言葉の定義を改善する必要」「総務省と法務省の縦割り問題」など、社会的課題への提言にもつながって行きました。

そして最後。野島先生から「付け加えますと…」とお話し下さった話が印象に残ります。
「デジタルといえども多くの人にとって相続のスタイルは変わりません。情報を引き継ぐ、遺す。足がかりは家族のコミュニケーション、法律は最後です。その上で新たな分野に臨んで参りましょう」

名だたる論客のリード役をお務め頂いた野島先生。法律の専門家と実務家の架け橋となるような名司会ぶりに、誰ひとり置き去りになることもなく、理解し納得できるセッションになったことは言うまでもありません。
お引き受け頂き本当に有り難うございました。

アンケートからも「財産一覧に載せるべき」「相続的視点から不明な点について解決の紐づけが得られた」「デジタル遺産に特化したセミナーは少なく大変役に立った」など高評価を頂きました。
会場で、オンラインでご参加頂いた皆様、本当に有り難うございました。
貴重なお時間を頂き、心から感謝申し上げます。

そして懇親会も和気藹々、あちらこちらで笑い声が上がってどんどん仲間になっていきます。
11年目を迎えるマインズですが、皆様がいてくれるからこその相続マインズ福岡です。
有り難うございました。

来年もまた素晴らしい講師陣による半歩先行く研修会が待っています。
またお会いしましょう!有り難うございました!!