令和も本格的に動き始めた2月1日(土)、『相続マインズ福岡』2020スタートとなる定例研修会が開催されました。
講師は税理士で、NPO法人相続アドバイザー協議会理事の相浦圭太氏。
テーマは「相続関係者なら知っておきたい遺贈寄付」です。

 

「初めて聴く話だった」。多くの皆さんの感想です。
それもそのはず、相浦氏ご自身、NPO法人関係者向けの講演は数多くあるものの、専門家向けにお話の機会を得たのは初めてなのだとか。しかも福岡市内で「遺贈寄付」をテーマにしたセミナーも「初」ということです。

「遺贈寄付」とは、財産のすべて、または一部を民間非営利団体に寄付する意思を「遺言」で残すことを言います。相続人が相続財産から寄付する場合と異なり、寄付者は死亡した個人であり、「自分の意思で決められる」点において、より実現性と社会貢献度が高まる制度であるとも言えます。
ただ一般に、「寄付」は身近に存在する制度ではなく、せいぜいふるさと納税程度というのが大多数ではないでしょうか。
そういう意味でも、今回「寄付」の全体像、そして遺贈寄付を「法務」「税務」の側面から学ぶことができたのは、とても貴重で有意義なことでした。

 

ご参加頂いた方々からは、「将来関わっていきたい」「今後拡大が予想される」「相続の選択肢として提案したい」という実務的な感想だけでなく、「心が洗われた」「私的に共感できた」「お金を活かす良い方法」と、遺贈寄付について口々に前向きな気持ちを語ります。

『40歳以上の日本人の約21%が人生の集大成として資産の一部を遺贈として寄付してもいいと考えている反面、実際にそれが実現していないことが大きな課題であると考えています』これは日本ファンドレイジング協会HPからの抜粋です。

遺贈寄付の件数が思うように延びないのは、遺贈先を知らないというだけでなく、お金の使い道や団体の存続に不安がある、などというのが理由ですが、NPOや起業家と寄付希望者をつなぐ「ファンドレイザー」という専門家の存在も今回知ることができました。日本ファンドレイジング協会監事であり、自らもファンドレイザーである相浦氏は、「寄付をしようと思ったら、まずその団体の会員になって欲しい。そして活動を知り、共感できること大切」と言います。本当に幸せな、志あるお金の使い方だと心から思いました。

おひとりさまの老後が増え、国庫に帰属する相続財産が増加中です。また富裕層や個人にも、自分のお金を社会的課題解決に役に立てて欲しいという機運が強まっています。
未曾有の財政赤字を抱えた日本の未来に、「共感」をベースにしたお金の遺し方、使い方という新たなかたちが「遺贈寄付」です。
日本中に広めたい。及ばずながら相続マインズ福岡も推してまいります!
相浦先生、新年初にふさわしい、希望に満ちた素晴らしい研修会でした。有り難うございました!
そして初めてのテーマでありながら関心を持ってお集まり頂いた皆さま、有り難うございました!

 

新年会兼ねての懇親会では「マインズらしい研修会だったね」と、嬉しい言葉をたくさん頂きました。次々と並ぶ美味しいお料理に話も弾みます。
前回の渋澤健氏の研修会に続き、今回も「寄付をしてみよう、と思ったら読む本」(日本ファンドレイジング協会代表理事 鵜尾 雅隆氏 (著) 渋澤 健氏 (著) )をプレゼント。相浦氏とのジャンケンで手にした一冊、今後の一助になれば嬉しいです。
「最後の一杯」は追加オーダーでしたが、お店のご厚意につい長居。
お集まり頂いた皆さま、何よりお忙しい中、そして遠方からも駆けつけて頂きお礼申し上げます。

有り難うございました!またお会いしましょう!